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JIN道的処置 ~心と心の化学変化を信じて~

自分が感じるありのままに、本当に人に伝えたいことや届けたいこと、新たな表現方法など、特に自分の内面を重視して綴ったブログ。そして、心を豊かにしてくれるような音楽や映画、本などもたくさん紹介します!

ルノワールと荒川修作とではエラいギャップやがな!

先日の日曜日は大阪・中之島にある国立国際美術館まで『ルノワール―伝統と革新』を観に行ってきました。

この美術館に来るのは去年のルーヴル展以来のこと。

http://jinnn.blog6.fc2.com/blog-entry-777.html

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なんせメジャーなルノワール、そして日曜日ということもあってけっこう人も多かったです。

「絵とは、好ましく、楽しく、きれいなもの…そう、きれいなものでなければいけないんだ!」

by ピエール=オーギュスト・ルノワール

この展覧会のみどころは以下のように紹介されています。

「フランスの小説家オクターヴ・ミルボーは、1913年に刊行されたルノワールの画集の序文で、「ルノワールの人生と作品は幸福というものを教えてくれる」と書いています。
 この言葉は「幸福の画家」という称号をながくルノワールに与え、彼は女性と裸婦の芸術家として親しまれてきました。しかし、ルノワールはその初期から装飾芸術に強い関心を示し、各地を旅して風景画も多く制作しています。
 そこで『ルノワール - 伝統と革新』展では、ルノワール芸術の魅力を4つの章(ルノワールへの旅、身体表現、花と装飾画、ファッションとロココの伝統)にわけ、印象派という前衛から出発したルノワールが、肖像画家としての成功に甘んじることなく、絵画の伝統と近代主義の革新の間で、絶えず検索をつづけた姿をご覧いただきます。
 本展は、国内有数の印象派コレクションで知られるポーラ美術館の特別協力のもと、代表作を含む約80点を通して美術史の新しい視点からルノワールの絵画の魅力を探り、また本展を機に行われた光学調査により、画家ルノワールの技法の最新の知見をご紹介いたします。」


ルノワールは78歳で亡くなったので比較的たくさんの作品を残してる画家じゃないでしょうか?

晩年は慢性関節リューマチで苦しんだらしいですが、それでも麻痺した手に絵筆をくくりつけて、亡くなるまで休むことなく制作を続けたそうですからね。


ルノワールの絵は元々個人的にはそんなに好みではありません。

ただ一度ぐらいはちゃんと見ておいた方がいいやろうっていうそんなノリで観に行きました(笑)。

絵っていうのは本で見るのと実際に生で見るのとでは全く違いますからね。

今回のルノワールに関しては特にそうでした。

本人の描く時期や対象によっても違ってきますが、ルノワールの場合下書きをしないで色を乗っけていくような作品も多くて、そうゆうのはもしゃもしゃっとハッキリしない絵が多いんですよね。

そんな絵は近くで見ると一体何が何だかわからなかったりするんですが、遠くで見るととても綺麗だったり、そうゆう不思議な魅力がありました。

こういったことは印刷ではわからないことですからね。

ルノワールの作品はけっこう日本の美術館が所有してたりもするんですね。

こうゆう作品を美術館がレンタルする時って一体どれぐらいの値段で取引されるものなのか?ちょっと興味がわきました(笑)。

印象に残った作品をいくつかあげておきましょう。

『団扇を持つ若い女』は当時の西洋女性が日本の文化である団扇を持ってるっていう絵がとても異質な感じに見えたんで鮮烈でした。

『プージヴァルのダンス』はこの展覧会で一番ステキに感じた絵で、181.9×98.1と大きな絵でしたね。

制作年不詳の『風景』画があったんですが、そのうちの1枚が遠目で見ると色が鮮やかでめっちゃ綺麗やのに、近くで見るとまるでしょぼしょぼやったっていうこのギャップにも驚かされました(笑)。

『イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢(可愛いイレーヌ)』は大阪展のみの出典やったらしいですが、ルノワールがどういった動機で絵を描いたりしてたのかとか考えてみたら面白いかもなあって思った絵でしたね。

画家が何を思ってモデルに選んだのか?とか、この景色や物を選んだのか?とか、そうゆう表現方法をするに至ったのか?とか、そういったことをその人の歴史や時代背景なんかと共に見ていくとより深く楽しめるかと思います。

そういえばルノワールが裸婦に選んだ女性っていうのはかなりふくよかな女性ばかりでしたが、この時代はこうゆう体型がより美しいとされたんでしょうかねえ?

しかも実際の太股よりも余計に肉付きをよくして丸みを帯びさせたりして描いてたことなんかも光学調査により明らかになりました(笑)。

こんな風にいろいろ考えさせてくれるきっかけになるのも展覧会の有意義なところやと思います。




この日は同時に『死なないための葬送-荒川修作初期作品展』というのをやってました。

いやはや何だかようわからんような作品が多かったですよ!

セメントやら綿やら木なんかを使ってオブジェみたいなものが棺らしきものの中に置かれているっていう。

『名前のない耐えているもの』『抗生物質と子音にはさまれたアインシュタイン』『ワックスマンの胸』『眠っている断片』『惑星に乗ったトンボー氏』などといったタイトルだけでも奇妙なものばかり。

ハッキリ言ってこれを芸術と認めるかどうかってギリギリなんちゃうか?って感じました。

意味がわからんし、人によってはただのがらくたにしか感じないでしょう。

そしてその隣では『コレクション1 荒川修作と1960-70年代の美術』ということで、これまたどこまでが芸術でどこまでがそうでないのか?っていうその境界線を問いかけてくるような作品ばかりが展示されていました。

1.荒川修作と日本のネオ・ダダ
2.ポップアートとヌーヴォー・レアリスム
3.フルクサスとそれ以降
4.コンセプチュアル・アート


チラシには以下のように書かれていました。

「「死なないための葬送-荒川修作初期作品展」に合わせて、荒川の渡米後の絵画作品および同時代の国内外の作品を中心に展示します。

 荒川修作が作家としての活動を開始した時期は、日本国内、欧米とも既存のジャンルにとらわれない多様な表現が試みられた時代でした。ネオ・ダダ、ポップ・アート、ヌーヴォー・レアリスム、フルクサスなど、様々な傾向やグループとして呼ばれるこれらの動きは、いずれも大衆文化や消費社会に接近しながら、美術の領域を拡張させようとしていきました。美術館や画廊ではなく、街中を発表の場とすることもあった彼らは、美術と日常をクロスオーバーさせようと試みていたのです。

 渡米後の荒川は、文字や記号を用いた「ダイアグラム絵画」の制作を開始し、認識や知覚のあり方を探求していきます。このような実験的試みは、1970年代に隆盛するコンセプチュアル・アートにつながっていきました。美術の形態的側面よりも概念的側面を重視するこの傾向は、美術を成立させる制度や常識を問い直そうとしました。

 美術と非-美術との境界はどこか、作品は形がなければならないのか、私たちが理解している「美術」とは何なのか。1960-70年代の多様な表現は、美術の根源を問うたものなのです。」


正直こんなものを美術と呼んでいいのか?っていうものもたくさんありましたが、かなり刺激的だったことは確かです。

特に印象に残った作品をあげておきましょう。

中西夏之『コンパクト・オブジェ』は卵状のガラス?の中に腕時計やらサイフやらいろんなものが詰め込まれていて実に不思議なもので部屋に飾っておきたいぐらいでした(笑)。

工藤哲巳『環境汚染-養殖-新しいエコロジー』はどう見ても花びらが蛍光色の亀頭にしか見えないっていう(笑)立体的なシュルレアリスム模型っていう感じでインパクトありましたね。

セザール『コンプレッション』は紙や発砲スチロールを圧縮して二次元と三次元の間を表現したような作品で面白かったですね。

ナム・ジュン・パイク『鳥籠の中のケージ』なんかは美術と言うよりももっと大衆的なものを感じられてインテリアにも良さげでした。

いやあ~、本当にくだらないものから衝撃的なものまでいろいろと脳が揺さぶられましたね(笑)。

ルノワールの絵がいかに王道な芸術であるかっていうことを改めて感じさせられたもんです(爆)。


この展覧会を観に行った数日後である昨日、荒川修作さんが亡くなりました。

「死なないための葬送」…このタイミングで!!

少なくとも彼の作品はこうやって後世まで残っていくんでしょうけどね。

オレはあんまり意味がわかりませんでしたが(笑)。

芸術っていうのは理解しようとするのではなく、ただ感じればいいものなのかもしれませんけど。

ご冥福をお祈り致します。



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閉館時間になってからはヨドバシカメラまで歩いて7FにあるCafe comme caで例によってスイーツタイム(笑)。

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6/12に日本の電子音楽アーティストである渋谷慶一郎がこの国立国際美術館でで『死なないための葬送曲』と題したコンサートを開催するそうです。

何でも荒川修作とその世界を巡る今夏公開予定のドキュメンタリー映画『死なない子供たち』の音楽を渋谷がサントラを担当してるということで、その音楽を中心にやるのだとか。

今日は渋谷慶一郎の『for Maria』を聴いてもらいましょう☆





     渋谷慶一郎『for Maria』を聴きながら…。
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  1. 2010/05/20(木) 15:51:48|
  2. 芸術・文化・イベント|
  3. トラックバック:0|
  4. コメント:2

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コメント

ルノワールの女性の髪の描き方が好きです。
ふわふわしてて。
  1. 2010/06/14(月) 22:59:11 |
  2. URL |
  3. ゆっこ #- |
  4. 編集

Re: タイトルなし

>ゆっこさん
ルノワールのタッチは柔らかいから女性には特に人気がありそうな気はしますけどね。
オレはあんまりもやもやした感じは好きじゃないので、レンピッカみたいにくっきりハッキリしてる方が好きですけど(笑)
ということはレンピッカってけっこう男らしい気性だったのかもしれないですね(爆)
  1. 2010/06/18(金) 19:18:36 |
  2. URL |
  3. JIN #- |
  4. 編集

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